猫みくじ「何者でもない時間が何も考えない時間がいちばん幸せかも」

何者でもない時間が何も考えない時間がいちばん幸せかも 猫みくじ

「何も考えない時間が、いちばん幸せだった」

「頭の中が、ぐちゃぐちゃでどうしようもない。」

そんな日は誰にでもあります。
仕事の締切、終わらない家事、気づけば溜まっている通知の山。
SNSで誰かの成功を見ては、なぜか自分だけ取り残されたような気持ちになってしまう。

そんなとき、ふとある人が言っていました。
**「走ると、脳から全部スコーンって抜けてく感じがする」**と。

それを聞いたとき、私は「本当に?」と半信半疑でした。
でも、それが10年続く習慣になっていると聞いて、なんだか心がザワついたのです。

「自分も、そんな“スコーン”を味わってみたい」

そう思ったのが、この話の始まりです。


週に2〜3日、それだけで十分だった

その人がやっているのは、特別なトレーニングではありません。
ジムに通っているわけでも、ランニングチームに所属しているわけでもない。

ただ、週に2〜3日、近所をジョギングするだけ。
それを10年も、コツコツと続けている。

きっかけは何だったのか。
特に明確な理由はなかったそうです。

でも、走るたびに感じたのは、
**「ああ、自分は今、生きている」**という実感だったといいます。

呼吸が苦しいのに、心が軽い。
汗だくなのに、なぜか笑えてくる。

走ることで得られるその感覚は、日常ではなかなか味わえないものでした。


走ることで“雑音”が消えるという現象

私たちの頭の中には、常に「ノイズ」が鳴り響いています。
仕事の段取り、メールの返信、家族の予定、将来の不安。

無意識のうちに情報を処理し、考えすぎ、気づけば脳はフル稼働。
心はいつも「余白」を失っています。

でも、ジョギングをすると、それが一気にリセットされる。
「ただ走る」という単純な動作が、脳を空っぽにしてくれるのです。

専門家の間でも、「ランナーズハイ」や「マインドフルランニング」といった言葉が使われるほど、
走ることには、精神の解放作用があるとされています。

とくに、ゆっくりとしたペースで一定時間走ることによって、
セロトニンやドーパミンといった“幸福ホルモン”が分泌される

その結果、気分が落ち着き、思考がクリアになるのです。


「クッソ暑いのに、笑えてくる」の正体

夏の日差しの下、汗が吹き出すように流れるなかを走る。
普通なら「つらい」「しんどい」「やってられない」と感じるはずです。

でも、その人はこう言います。
**「クッソ暑い中走るのも、逆に笑えてくる」**と。

なぜ、そんな状況で笑えるのか?
それはたぶん、「理屈じゃない体験」をしているからです。

暑さ、苦しさ、不快感――それらを頭で判断する前に、身体が先に反応している
限界を超えて、もうどうでもよくなって、「あー、これが人生かもな」と笑える瞬間がある。

これは、感情を「上書き」する行為とも言えるかもしれません。
どれだけ嫌なことがあっても、どれだけ悩みがあっても、
汗と一緒に、ぜんぶ流れていく感覚があるのです。


「どうでもよくなる」ことの大切さ

「どうでもよくなる」って、ネガティブな言葉のように聞こえるかもしれません。
でも、実はとても大切な感情です。

私たちは日々、「ちゃんとしなきゃ」「間違えちゃいけない」と思い込んでいます。
それが重荷になり、動けなくなることも多い。

そんなとき、「どうでもよくなる」ことは、心のストッパーを外す手段になるのです。

ジョギングをすると、
「まあ、いっか」「なんとかなるか」
という気持ちが芽生える。

それが結果的に、日常を乗り越える力になります。


誰にでもできて、すぐに始められる

ジョギングのいいところは、道具もお金も、特別な技術もいらないこと。
シューズ一足あれば、すぐに始められます。

そして、目標もいらない。
タイムを計らなくても、距離を決めなくてもいい。

「今日はちょっとだけ走ってみようかな」
その気持ちひとつで、すべてが始まります。

続けることが大事ですが、
まずは**「続けなくてもいい」くらいの気軽さで、始めること**のほうがもっと大切です。


それは“習慣”ではなく、“日々の逃げ道”かもしれない

10年も続けていると聞くと、「習慣化がすごい」と思うかもしれません。
でも、その人にとっては、「自分を救う時間」だったのかもしれません。

社会の音がうるさすぎて、誰かの評価が重すぎて、
目の前のすべてが「意味」で支配されてしまう日常。

そのなかで、意味も目的もなく、ただ走る時間は、
唯一の“逃げ道”であり、**「自分を取り戻す場所」**だったのでしょう。


あなたにとっての“走る”は何か?

もちろん、すべての人にとって走ることが正解とは限りません。
でも、**「脳から情報がスコーンと抜ける感覚」**を体験することは、誰にとっても必要です。

それは散歩かもしれないし、料理かもしれない。
ひとりカラオケや、早朝の読書、夜の自転車でもいい。

要は、「考えなくていい時間」を意図的に作ること。
その時間が、あなたの幸福度を爆上げするトリガーになるかもしれません。


まとめ:「何者でもない時間」が、人生を豊かにする

人生は、何かを「成し遂げる」ためだけにあるのではありません。
SNSで評価されたり、昇進したり、夢を叶えたり。
それは素晴らしいことだけれど、ときには何者でもない時間こそが、心を豊かにしてくれます。

ジョギングというシンプルな行為。
ただ走る、それだけの時間に、
**「ただ生きているだけで、なんか嬉しい」**という気持ちが湧いてくる。

あなたにも、そんな時間が訪れますように。

そして、その瞬間こそが、
本当の「幸福」なのかもしれません。

スポンサードリンク