🪞あっても困らないけど、なくても困らないもの
部屋の片隅に、ずっと置きっぱなしにしていた箱がありました。
中には、小物、書類、コード類、何かの記念品……。
どれもこれも、「あったら使うかもしれない」もの。
でも、無くなってもきっと困らない。
そんなものばかりでした。
一つ一つは場所を取らないけど、
積み重なっていくと、確実に“空間”を奪っていく。
久しぶりに本気で断捨離をして、ようやくそのことに気づきました。
そしてふと、思ったのです。
心の中も、まったく同じなんじゃないか、と。
💭考えてもいいけど、考えなくてもいいこと
「なんか心が重いな」
「最近ずっとモヤモヤする」
「考えすぎってわかってるのに、止まらない」
そんなとき、私たちは“深い悩み”が原因だと思いがちです。
でも実際には、**「考えてもいいけど、考えなくてもいいこと」**が心を圧迫していることも多いのです。
たとえば──
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昔のちょっとした失敗を思い出して後悔する
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誰かの何気ない言葉を反芻して不安になる
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他人のSNSを見て焦った気持ちになる
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未来の最悪なシナリオを想像して落ち込む
それらはすべて、「今すぐ考えなくてもいい」こと。
でも、心の“デスクの上”に出しっぱなしになっている。
それによって、気づかぬうちに思考スペースがぎゅうぎゅうになっているのです。
🧠思考の断捨離、できていますか?
物の断捨離にはルールがあります。
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1年使っていないものは手放す
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なくなっても困らないものは処分する
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代用できるものは持たない
では、思考の断捨離にも、ルールをつくっていいのではないでしょうか。
たとえば──
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「繰り返し考えても答えが出ないこと」は、今日はもうやめる
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「過去のこと」は、一旦“今の棚”には置かない
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「他人の人生」と比べ始めたら、その思考に「×」をつける
これだけで、ずいぶん心が軽くなります。
思考にも整理整頓が必要なのです。
なぜなら、心には“収納スペース”が限られているから。
📦「それ、今考える必要ある?」と問いかけてみる
部屋を片付けているとき、よくこう自問します。
「これって、今の私に本当に必要?」
この問いを、思考にも向けてみましょう。
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「あの人に嫌われてたらどうしよう」→ 今、目の前で起きてる?
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「私の人生このままでいいのかな」→ 今、それを決めるタイミング?
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「うまくいかなかった過去が悔しい」→ 今を変える要素になってる?
もちろん、すべてをスパッと切り捨てられるわけではありません。
でも、一つでも手放せたら、その分だけ心に余白が生まれる。
その余白こそが、冷静さであり、安心であり、呼吸のしやすさになります。
🪴心に“空間”があると、優しくなれる
部屋が整うと、無意識に呼吸が深くなります。
それと同じで、心の中が整うと、人にも自分にも優しくなれる。
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忙しい人に優しくできる
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自分の不器用さを責めなくて済む
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目の前のことに、ちゃんと集中できる
人に優しくなれない日や、自分にイライラする日は、
もしかしたら**「思考の詰め込みすぎ」が原因**かもしれません。
そんな日は、心の中をちょっと掃除してみてください。
「今、これは考えなくていい」と、思い切って棚に戻すだけでいいんです。
📘まとめ:思考も“詰め込みすぎ”たら、苦しくなる
部屋を片付けながら、ふと思いました。
**「これは使うかもしれないけど、なくても困らないものが多すぎるな」**と。
そして、心も同じだと気づきました。
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考えることはできるけど、考えなくてもいいこと
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覚えていられるけど、覚えていなくても困らないこと
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気にしようと思えば気にできるけど、気にしないほうが心地いいこと
それらが少しずつ、心のスペースを圧迫していく。
だからこそ、「手放す技術」が、心の平穏には必要不可欠なんです。
💬あなたに届けたい、ひとつの問いかけ
今、あなたの心の中にあるもののうち、
「今日じゃなくてもいいこと」はどれですか?
すぐに答えが出なくてもいいんです。
ただ、自分に問いかけてみてください。
心の中にも、引き出しがあっていい。
棚があっていい。
そして時には、捨てていい。
私たちは、もっと軽くなっていい。