出版企画事例集~NG編集者の提案書~

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実際にご提案頂いた出版企画に対してのフィードバックを紹介します。

書籍企画NG案①

仕事というテーマの本は出版したいと思いますが、ご提案頂いた会社で出版する必要性を感じないため(どうして編集者がこの本を作りたいのかわからず)、お断りさせて頂きました。

タイトル案

はたらく君に伝えたい
とんでもなく勇気を与える 188 の言葉 (仮)
田口久人・著

188の言葉を掲載とありますが、何を根拠にそれだけの数を挙げているかわかりません。当方の言葉は考え抜いて生まれたものであり、簡単に作れるものではありません。「とんでもなく勇気を与える」といったコピーは作品と合わず、軽い印象を受けました。

帯コピー案

累計 000 万いいね! 毎晩 Instagram で、号泣する人が続出!
きょうも一日、お疲れさま。
▷▷▷10 万部ベストセラー「そのままでいい」シリーズ著者、最新刊

「累計 000 万いいね! 」というフレーズは訴求力がないように思います。「毎晩 Instagram で、号泣する人が続出!」は事実ではなく、誇張となり、読者の信頼を損なう表現は控えてください。ストレスで悩んでいる人の本なのに、「きょうも一日、お疲れさま」といったコピーは読者への配慮がないように感じました。

体裁など

体裁:四六判・224 ページ *「きっと明日はいい日になる」と同サイズ
予価:1300 円前後
主な読者層:30〜40 代男女、ビジネスパーソン(働きながら、ストレスを抱える人)

当方のフォロワーおよび購買層は20代~30代の女性のため、ターゲットが外れています。なぜ「きっと明日はいい日になる」と同じサイズなのかわからず、1色なのか、2色(4色)なのかもわかりません。価格設定がターゲットを考慮していないように感じました。

■企画の主旨

著書『そのままでいい』を拝読し、私にとって「仕事」の章がとくに響く言葉が多くありました。 以下のデータに裏付けられるように、日本ではストレスを抱える人が多く、過労の問題も時折ニュースになります。『繊細さんの本』『神メンタル』といったタイトルの書籍もベストセラーになるほどです。

仕事のストレスの原因として、日本人の「NO と言えない」気質、経済や景気の問題、働き方の悪習慣など、複雑に絡み合っていると思います。田口先生の言葉の力で、楽しく働けるようになる、お守りのような1冊が作れないでしょうか。 章構成として、

①仕事のストレス別で分ける
②楽しく働くためのステップ形式で分ける、いずれかはどうかと考えています。

ストレスをテーマとした本はたくさんあり、目新しさはありませんでした。また、仕事のストレス別、楽しく働くためのステップ形式がよくわからず、読者にどのようなメリットがあるのかわかりませんでした。

販促など

★制作時のご依頼したいことについて ブログ上に掲載されている進め方について、すべて承知いたしました。

・田口様とご相談後、女性スタッフが必要と判断すれば、女性のデザイナーに依頼した いと考えています。

・当社の読者の強みとしては、カルチャーを作り上げてきた雑誌を 発行しているゆえ、好奇心の強い 30〜60 代男女にそれぞれリーチできると考えていま す。●● など、自社雑誌への広告出稿、編集 記事の調整に尽力いたします。 また近年は、『●●●●』という名著復刊において、ミリオンセラーを輩出しました。プロモーションのノウハウは、最大限共有してまいります。

・販促キャンペーン展開は、リアル書店および WEBでできればと考えます。RTでプレ ゼントを用意したり、特設アカウントの発行など、初見の人への接触機会を増やします。 新聞広告(朝日、読売等、地方ブロック、日経等)は、重版以降ただちに検討します。

・発売時期は、3月(新生活シーズン)・6月(梅雨で鬱を打開したい)・9月(猛暑 を過ぎて心機一転)・12月(一年を振り返る)をご提案します。

ご提案頂いた本にふさわしいPRが何なのか考えられていないように感じました。特設サイトを作って、広告をして、この本が売れるのでしょうか。「重版したら広告を検討します」と言われても、何も説得力がありません。PR実績と共に具体的にどのようなPRをして頂けるのかご提案ください。

書籍企画NG案②

読者のニーズについて考えられておらず、ご提案頂いた会社で出版する必要性を感じないため、お断りさせて頂きました。

企画意図

「フッとした時に開いてみて、自分らしさを取り戻す事が出来ています。」
「読んでいくうちほっこりあったかい気持ちにさせてもらっています」
「とても優しい言葉で、当たり前だけどできていないことや、誰かに言ってほしかったことが書いてあり、読み進めるうちにふっと心が軽くなりました。」

などとamazonのコメントにあるように、田口久人著『そのままでいい』が大反響!田口久人さんのInstagramのアカウントyumekanau2は21万人ものフォロワーがいる。その多くは女性。この本は、女性向けに、「女を磨く言葉」を集める。

著者の既刊本、『そのままでいい』は、老若男女誰にでも手に取れるような構成になっているが、やはり反響は女性の方が多い。田口さんの言葉の中には、「女性のホンネ川柳」ほか、明らかに女性に向けたとされるメッセージがある。たとえば、以下のようなものだ。

「自分のことのように喜んでくれる人を 自分のことを笑顔にさせてくれる人を自分以上に自分を思ってくれる人を 大切にすることそばにいるなら 絶対に手放さないように あとから気付いても遅いから」

「できることが少なくなっても できることがある すべて失ったとしても 生きていられる人生はそう簡単に終わらない できなくてもいい 生きているだけでいい人生は何が起こるかわからない どんなに辛いことがあっても どんなに悲しいことがあっても 今生きていることに感謝はできる 感謝の気持ちを持ち続ける人だけに 幸運は訪れる」(「できなくてもいい」より)

「困ったときだけ お願いしても叶わない いつも感謝の気持ちを 持ち続けている人に幸運は訪れる」

このように、読むだけで「人生の大切なこと」に気づかせてくれる。しかし、このような人生についての言葉だけではなく、

「既読や返信を 気にし始めたら うまくいかなくなる 連絡を止めて 冷静になること」(「ココロにしみる五行歌」より)

「すぐに会いたがる人に すぐにLINEを 交換したがる人に 良い男はいない」(「恋愛五行歌」より)

「好きと言えなくて悩んでいるなら 好きと言わなくてもいい あまりにも言い過ぎると 軽くなると思うかもしれない 何も言わなければ わかってもらえないと思うかもしれない 想いが伝えられるなら どんな形であってもいい 自信をなくしていたら味方になり 余裕がなければそっとして 辛そうであればそばで話を聞く 相手が一番何をしてほしいのかを考え 求めることをしていれば想いは伝わる それでも言葉で伝えたいなら 好きと言えばいい」(「言わなくてもいい」より)

このような恋愛での教訓や、「中途半端な ダイエットは 余計に太るだけ」「心の空白を 食べ物で 埋めようとしない」のように、ストレートすぎて、ちょっとクスッと笑えるものもある。田口さんの言葉の根底にあるのは、身近なものや人への大切さ。恋愛や美容、自分のあり方など、「本当にそうだよなぁ」と、当たり前ではあるけれど忘れがちな大事なことに気づかせてくれる。

かといって、大真面目なものばかりではないところがいい。本企画では、「恋愛をうまくいかせたい」「美しく生きたい」「強くなりたい」など、20代以降の女性に必要なメッセージをまとめる。

※章末(もしくは章頭)に、「◯◯な人ビンゴ」(資料添付)を入れて、田口さんらしい遊びを入れる。

ただ作品を寄せ集めただけで、本として出版する必要性を感じませんでした。ご提案された編集者の方と取り組まなくても、本の制作はできます。編集者として、本にどのような付加価値を提供できるのか考えた方がよろしいかと思われます。

構成案

1 強く生きたいあなたへ――女性はみんな、そのままでいい
(美人とブスの違い/聞く事からはじまる/頑張らなくていい/孤独からひらめきが生まれる、など)
おまけ*独り暮らしビンゴ

2 自分を好きになりたいあなたへ――どんな女性も、キラリと光るものを持っている
(できなくてもいい/違いを楽しむ/変えればいい/羨ましがらない/無駄なことはない/感謝すればいい、など)
おまけ*兄弟構成ビンゴ

3 恋をしているあなたへ――女性だからこそ、できることがある
(モテる女とモテない女の違い/既読や返信を 気にし始めたら/結婚はゴールではない/追わなくていい、など)
おまけ*ダメ彼ビンゴ

4 夢をかなえたいあなたへ――心に、女性ならではのばねを持つ
(夢を叶える8か条/無駄なことはない/やればいい/失敗してもいい/認めればいい/やるべきことから、など)
おまけ*三日坊主ビンゴ

5 美しくなりたいあなたへ――女性は、ちょっとだけ背伸びをして磨かれる
(中途半端な ダイエットは/憧れの人/完璧でなくていい/健康に一番投資すること/美人とブスの違い、など)
おまけ*ダイエットビンゴ

仮に強く生きたいと思っている読者がいたとしたら1章は響くかもしれませんが、その他はどうなのでしょうか。読者ターゲットがぶれているように感じます。

体裁など

総ページ……224ページ程度

判型……四六判並製

予価……1300円

なぜこの本が四六判なのかがわかりませんでした。

その他の事例

なんだってゆるせる(仮)

といったタイトルで、文と写真を織り交ぜた書籍をお書きいただけませんでしょうか。人がしあわせになるか、苦しく、怒りや悩み、憂いに満ちた毎日を送るかは、「ゆるせる」かどうかによるところが大きい。そんな視点から、さまざまなもの、こと、ひとを「ゆるす」ヒントをお伝えいただけませんでしょうか。

・間違いをゆるす
・嘘をゆるす
・許さない人を許す
・(たとえば上司などの?)厳しさを許す
・弱さを許す
・違いを許す
・不完全を許す
・自分を許す

など――。「ゆるす」という一点で、読者がしあわせに近づくためのきっかけをいただけませんでしょうか。

判型やページ数、条件等ふくめ、詳細は別途ご相談をさせていただきたいと思っておりますが、たとえば「1本の物語」を縦糸に、その折々に「ことば」を挟んでゆくような新しい作りであってもいいと思っております(その場合は写真は少なめに)。社の決裁は詳細が見えたところで改めて得ねばならない状況ではございますが、もしご興味をお持ちいただけましたら、詳しいご相談をさせていただく機会を頂戴できればうれしく存じます。

『人生しないでいいことリスト』(仮)

【企画概要】

読書会を開催したり、インスタライブを行っていらっしゃり、田口様に多くの悩みが寄せられていると思います。『何でも悪くとらえてしまう』『他人からの評価は大切?』『友達に嫉妬してしまう…』『周りの目が気になる…』など、無理して自分を追い込みすぎたり、他人と比べてしまったり、いい人に見られたいと自分を殺したりと、がんばりすぎていっぱいいっぱいになっている人がたくさんいると思います。

田口様は、著書のなかで、『偽らなくていい、責めすぎない、引きずらない、比べなくていい、焦らなくていい』というような「しないでいい」というテーマで言葉を綴っていらっしゃり、私自身、「今の自分でいいんだ」と自分を肯定できて、心が軽くなりました。無理してたくさんのことを抱え込んで、生きづらさを感じている多くの人にとって、田口様の『しないでいいよ』のメッセージは、とても勇気をもらえるものだと思います。そこで、いろいろな方の人生の悩みを聞いてきた田口様だからこそ、今伝えたい『しなくていい』の人生の引き算のメッセージを1冊にまとめられたらと思っております。

【仕様】 四六判 or A5判 200~245ページ
【ターゲット】 20~40代の男女
【発売時期】 ご相談させていただけるとありがたいです

出版に関するお問い合わせについて

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