大学時代を後悔しないための目標設定
何も目標もなく、学生時代を過ごしていると、あっという間に時間は過ぎます。まず「目標」を立てましょう。正しい目標の立て方、目標に取り組む際の注意点など紹介します。
ゴールを決める
ゴールがわからないと、どこに向かって進めばよいのか、 いつまで頑張ればよいのかわからず、頑張れません。目的がなく、行動しても得られるものはありません。 貴重な時間を無駄にするだけです。
あっという間に学生時代が過ぎないようにゴール(目標)を決 めましょう。 もしも、思い浮かばなければ、このように問いかけてくださ い。
「学生時代に何を成し遂げたいのか?」
「学生時代にしかできないことは何だろうか?」
1つでも2つでも3つでも、いくつでも挙げて構いません。 もしも、学生時代に全て実行できそうになければ優先順位を考 えてください。
「どれを一番やってみたいか?」
「やりたいことを達成できなかったらどうなるか?後悔するだろうか?」
やりたいことを考えるために大切なことは自分に「制限」を設 けないこと。 「できない」と思っていたら何もできません。
「あなたは何でもできるとしたら、何をしたいですか?」
目標に大きいも小さいもありません。 心の底からやりたいことを考えましょう。 最初は小さな目標でも取り組んでいるうちに大きくなるかもし れません。
せっかくゴールを決めたとしても忘れてしまうこともありま す。 常に初心に返れるように目に見える位置に目標を置くとよいで しょう。 あなたの学生時代のゴールは何ですか?
具体的な目標を立てる
まずはこちらをご覧ください。
二年後…中学二年生、日本アマチュア選手権出場。
三年後…中学三年生、日本アマチュア選手権( 日本アマ)ベスト8。
四年後…高校一年生、日本アマ優勝、プロのトーナメントでも勝つ。
六年後…高校三年生、日本で一番大きなトーナメント、日本オープン優勝。
八年後…二十歳、アメリカに行って世界一大きいトーナメント、マスターズ優勝。これを目標にしてがんばります。マスターズ優勝はぼくの夢です。それも二回勝ちたいです。みんな( ライバル) の夢もぼくと同じだと思います。でも、ぼくは二回勝ちたいので、みんなの倍の練習が必要です。みんなが一生懸命練習をしているなら、ぼくはその二倍、一生懸命練習をやらないとだめです。ぼくはプロゴルファーになって全くの無名だったら、「もっとあのときにこうしていれば…」とか後悔しないようにゴルフをやっていこうと思います。(略) ・・・ぼくの将来の夢はプロゴルファーの世界一だけど、世界一強くて、世界一好かれる選手になりたいです。
ぼくは大人になったら、世界一のサッカー選手になりたいと言うよりなる。世界一になるには、世界一練習しないとダメだ。だから、今、ぼくはガンバッている。今はヘタだけれどガンバッて必ず世界一になる。そして、世界一になったら、大金持ちになって親孝行する。・Wカップで有名になって、ぼくは外国から呼ばれてヨーロッパのセリエAに入団します。そしてレギュラーになって10 番で活躍します。一年間の給料は40 億円はほしいです。プーマとけいやくしてスパイクやジャンバーを作り、世界中の人が、このぼくが作ったスパイクやジャンバーを買って行ってくれることを夢みている。一方、世界中のみんなが注目し、世界中で一番さわぐ4年に一度のWカップに出場します。セリエAで活躍しているぼくは、日本に帰りミーティングをし10 番をもらってチームの看板です。ブラジルと決勝戦をし2対1でブラジルを破りたいです。この得点も兄と力を合わせ、世界の強ゴウをうまくかわし、いいパスをだし合って得点を入れることが、ぼくの夢です。
石川遼選手、本田圭祐選手が小学校の卒業文集に書いたものです。現在、文集の夢に劣らないほどの活躍をしています。
2人の目標の共通点を挙げるとすれば「具体的であること」。契約金、達成予定日など数字で表現し、目標を達成する大会までイメージしています。
具体的であればあるほどいつまで頑張ればよいのか何をすべきかわかり、行動しやすくなります。二人は子供のころから目標に見合うだけ練習をしないといけないと覚悟しています。
あなたも行動しやすいように具体的な目標を立てましょう。「いつ、どこで、誰と達成するのか?」「達成するとどうなるか?」考えるとよいです。
無理な目標を立てない
ある企業で新人研修を行っていたときのこと。新入社員の方に入社後どのような仕事をしたいかイメージして、これからするべきことを考えていただきました。
すると、1つだけしか行動を挙げていない人がいました。不思議に思い、その理由を本人に尋ねると、
「これまでにたくさんの研修を受けてきましたが、目標のために何をすべきか考えさせられました。やるべきことがたくさんありますぎて、できそうにありません。今、自分が確実にできることはこれだけです」
他にも研修を受けていて、将来のためにやるべきことばかり考えてうんざりしていたのです。「しなければならない」「やらなければならない」というように強制になると、やる気が起きないもの。人間は2つのタイプに別れます。
「将来のために頑張るのが好きな人」または「今のために頑張ることが好きな人」
もしも、あなたが後者であれば、無理して将来について考え過ぎないこと。
将来を目標とするよりも将来のための行動を目標として頑張るのもよいです。ある大手外食チェーン店の経営者は「採用しない人の条件」として「〇〇〇過ぎる人」を挙げていました。
「元気すぎる人、礼儀正し過ぎる人。過ぎる人は必ずどこかで無理をしている」
無理は続きません。頑張ろうとすればするほど続かなくなります。これまでにまわりから「夢を持て」「やりたいことを考えよう」というように将来について考えるように言われたこともあるかもしれません。
あなたにとって本当に正しいかどうかはわかりません。
時間(期限)を意識する
「書きたい作品のアイデアがあるけど書けない」
これまで何十冊も本を出版している、とても有名な小説家が悩んでいました。ケガをしているわけでも、忙しいわけではありません。
書くための時間、つまり、寿命がなかったからです。いくら自分の頭の中に作品のアイデアがあったとしても、書く能力があったとしても、小説を書くためには時間がかかります。
生きている間に頭の中の作品を全て執筆できないことを悟っていました。そのため、生きている間にどの作品を世の中に残すのか考えなければなりません。
本を書く場合だけではなく、本を読む場合も一緒です。あなたが生きている間に読める本の数は限られています。1年に3冊読む20歳の人がいれば、80年まで生きると180冊。あなたはこれから何冊本を読めるでしょうか?
今まで学生時代に勉強してこなかったことを反省し、「就職活動中に本を100冊読む」と目標を立てた学生がいました。しかし、読み始めたころ、本を1冊読むのに4日間もかかっていました。
そのままのペースで本を読んでいたら目標を達成できません。そこで私は「残り時間を計算して1週間に何冊読む必要があるか」とアドバイスしました。
1週間に4冊ほど読む必要があり、時間を捻出し、本を読むスピードを早めて目標を達成しました。
あっというまに時間は過ぎます。これまでにあなたが卒業式を迎えたときに実感したかもしれません。時間を無駄にしないためには「期限」を意識すること。
例えば、卒業するまで何日あるのか、あと何日なのかを考えます。もしも、期限を意識しづらければ、ノートに記入してカウントダウンするのもよいです。
残りあと700日であれば、「1./699」次の日は「2/698」と記入します。現在の月日を確認して残り日数を確認しましょう。例えば、大学2年生で6月15日の場合、卒業まで「1034日-14日=1020日」になります。